スピルバーグ

終了間近なので「宇宙戦争」行ってきました。


自分たち世代にとっては、スピルバーグとルーカスという名前は
松本零士富野喜幸くらい、インパクトのある存在です。
エピソード6(含む)からエピソード1(同)までのブランクを除けば、
自分にとってルーカスが、特別な存在であったことを実感しています。
エピソード3のオープニング、我らがオビワンが、アナキンと艦隊に
急降下するカットなんて、何度見ても大興奮ですからね。


それで、本題のスピルバーグについて書こうとしたら
纏まらなくなってしまったので、流して読んでください。




今回、ビスタサイズですが、旧作を意識しているのでしょうか?
調べてみるとシネスコも多いようですが、結構ビスタでも撮ってます。
おおー、「E.T.」もビスタじゃないか!


スピルバーグの映画って、いつもプロットが簡単で今回もしかり。
○宇宙人が攻めてきて、人類はなすすべなく逃げ回る
 こう書くと、なんか「ジュラシックパーク」ぽいですが・・
○恐竜が攻めてきて、人々はなすすべなく逃げ回る


元々、スピルバーグにはどうも肩入れできないところがあって
個人的な感想かもしれないけど、どこか作風が「○○曜洋画劇場」
ぽく感じるのですよね。
小学校時分、田舎で過ごしていたせいもあって(民放2局!)
テレビで放送される映画自体稀少だったけれど、どこか70年代の
匂いを感じさせる監督です。


いままで劇場公開された25本(特別編2本は除く)のうち、
12本は確実に観ています。テレビでちょっとだけ観たのを含めると、
20本近くになると思うのですが、正直自分の琴線触れた映画というのが
とても少ない。
面白いと思ったものは、観た順では「プライベート・ライアン」「A.I.
JAWS」といった感じで、しかも、この3本、どこが好きかと聞かれたら、
「映画の途中、脱力系の要素でストーリーが変てこな方に向いてしまうところ」
というなんとも締まらない理由。
プライベート・ライアン」なんて、せっかく苦労して救出したライアン二等兵
マット・デイモン)が、「俺はまだ戦う!」なんて言い出すわ、
JAWS」の鮫退治に出た船のシーンも、意味のない語りが尋常じゃなく長いわ、
A.I.」にいたっては、せっかく見つけた青い妖精が目の前で崩れ落ちるわで、
まさに、なんじゃこりゃ状態。
元々、丁寧な映画作りには定評がある彼に、こんな脱力な部分を垣間見せられると
それだけで好感もってしまうのですが・・・


ただ、他の作品でもそうですが、なんと表現すればいいのやら、
「魅力的な何か」という要素が極端に少ないと思うのですよね。
スピルバーグの作品から派生した人気キャラクターや、グッズって
彼の成功から比較すると、異様に少ないと思います。
昨夜、たまたまテレビでやっていた「特攻大作戦」なんて、
全編フェロモン全開で、男の魅力満載って感じなんですが、
スピルバーグの作品ってそういうタイプじゃないですよね。
中期の大失敗作といわれる「フック」なんかにしても、ジョニー・デップとか
キャスティングしていたら、傑作扱いされてたかもしれないのに。


つまるところ、プロットを単純化、その実、彼の特徴とされる「恐怖」を
演出することでストレートに興奮を狙うといった手法が多いのですが、
その反面、キャラクターや細部(のアイテム)に重きを置かない
ということでしょうか。
うろ覚えですが「パーフェクト・ワールド」や「マディソン郡の橋」も
もともとはイーストウッドではなくスピルバーグが撮ると聞いたことがあります。
スピルバーグイーストウッドを演出するなんて、やっぱり想像できない。
トム・ハンクスやトム・クル−ズなども、実は以外と薄味ですよね。
アル・パチーノやトラボルタを使う映画っていうは、最初から
構想外なんでしょう。


で、結局「宇宙戦争」はどうなのか、というところなのですが
やはり70年代の「○○曜洋画劇場」という感じ。
こうなると、もう趣味・嗜好の問題で、興奮しきれないのですよね。
監督との相性というのは、結構正確で、自分打率3割の監督のときは
やっぱり、10回に3回しか当たらないし、打率8割の監督なら
ほとんど共感できてしまうのですよね。これ、不思議だな。



まとまらないので、違う話題に。
昨日は、見事な流れの相撲を見せてくれた朝青龍
今場所こそ、観にいってみる?!